モノサシがない日本の労働市場-2018年度第2回労使研修会(2018.7.22-23)

2018年7月23日(日)愛知・ホテルマイステイズ名古屋栄 、24日(月)愛知・ホシザキ株式会社にて、2018年度2回目の労使研修会を開催しました。

・スケジュール
7月22日  講演会・(労使)情報交換会:ホテルマイステイズ名古屋栄
7月23日  工場見学:ホシザキ株式会社本社工場

<<講演会開催の主旨>>
 2016年9月内閣府に「働き方改革実現推進室」が設置され、これに呼応する形で企業においても“働き方改革”を取り組み始め、個人の業務効率を高めるといった時間単位当たりの生産性向上や、労働時間削減にフォーカスされ過ぎている雰囲気を感じます。もちろん“働き方改革”を通じ生産性を向上することは、労働時間というコストが削減する企業メリットと、自分時間の創出という労働者メリットにつながります。しかしながら、個人に委ねすぎた“働き方改革”には限度があり、働きがいとの併存が難しくなってしまうのではないでしょうか。
 ご講演いただく講師は、日本版O-NETと呼ばれる、AI等の成長分野も含めた様々な仕事の内容、求められる知識・能力・技術、平均年収といった職業情報を提供するシステム構築の検討会に参画された経験をお持ちであり、本質的なマネジメントについても、私たちの見地を広める機会となります。
 企業に勤める誰もが、楽しく、やりがいを持って働くことが、私たち労働者にとっても企業にとっても良い影響を与えることに間違いはありません。本講演が皆さまの組織の発展につながることを期待しています。

●講演会テーマ「モノサシがない日本の労働市場 ~公正な労働取引の理論~」
【何かヘンな日本の労働状況】
 ・先進国最低レベルの労働生産性と賃金水準
 ・働き方改革のイマイチ感
   >体系性のない場当たり的議論?
    (cf.同一労働同一賃金、労働時間短縮、高プロ制度etc.)
   >生産性向上の筋道をしめさず、企業への規制強化ばっかり?
【講演のポイント】
 1.公正な労働取引の仕組み=労働市場とは何か?
 2.そこで交換されるものは何か?
 3.プレーヤーである国・企業・組合・個人の役割と関係は?

●労側情報交換会「本日の講演を聞いた感想や単組状況情報交換」

●使側情報交換会

●工場見学会
2日目は、ホシザキ株式会社本社工場を見学させていただきました。本社工場では、主に大型冷蔵庫を製造されており、従業員の皆さまのスピーディな動きや自動運搬機の大きさに感動の声があがりました。

【参加者】
<労側>26単組・35名 <使側>12企業・12名

準備・運営いただきました中部エリアの皆さま、工場見学を引き受けていただきましたホシザキ株式会社の皆さまへ感謝申し上げます。(記:事務局長 八木佳紀)

第1回労使研修会を振り返る-第2回労使幹事会(2018.4.5)

 2018年4月5日(木)東京・友愛会館にて、2018年度第2回労組三役会議(9名全員)・労使幹事会(労側9名、使側7名)・労組幹事会(13名)・使側情報交換会(7名)を開催しました。
 開催に先立ち、労使それぞれの代表幹事からご挨拶がありました。
・大川労側代表幹事
「海外では大谷選手が登板翌日にホームランを打ち、ベーブルース以来の出来事であり100年近くぶりである。近日の気候の寒暖の差もそれぐらいの出来事である。前回の労使研修会を振り返れば、働き方改革がみなさん気になっている言葉であった。今後の労使研修会で取り扱うテーマとなるであろう。」
・加藤使側代表幹事
「この4月に当社でも新入社員を受け入れ若さを感じた。彼らには、しっかり働いてちゃんと休んでほしい、と話をした。このように働くことと休むことを実現できる環境を作っていきたい。」

 議案の一つとして、2018年1月28日に開催した第1回労使研修会のアンケート調査を振り返りました。電機部会に集う組織による事例報告会としたことは、「導入目的や検討経緯などの普段聞けない話を聞くことができた。」などど意見があり、好評という結果でした。
 今後の労使研修会で取り上げたいテーマについては、「働き方改革」とのキーワードが多く上がり、次回は視点を変え「働きがい」を取り扱う講演で調整することとしました。

<今後の会議予定>
●第3回労使幹事会、労組三役会議、労組幹事会、使側情報交換会
 ・日程:2018年9月5日(水)
 ・会場:友愛会館(東京・田町)

●第2回労使研修会
 ・日時:2018年7月22日(日)~23日(月)
 ・場所:名古屋
 ・内容:「働きがい」に関する講演、工場見学

●第19回総会、第18回労使会議総会
 ・日程:2018年10月28日(日)~29日(月)

○第2回東日本エリア会議
 ・2018年4月8日(日)@宇都宮
○第2回中部エリア会議
 ・2018年5月11日(金)@調整中
○第2回西日本エリア会議
 ・2018年3月28日(木)@京都 ・・・開催済み

(記:事務局長 八木佳紀)

働き方・労働環境への対応事例報告-2018年度第1回労使研修会(2018.1.28)

 2018年1月28日(日)東京・友愛会館にて、2018年度1回目の労使研修会を開催しました。

<<事例報告の主旨>>
 JAM電機部会では、年2回の労使研修会を通じて、”旬な”テーマについて知見を広げ、労使それぞれの組織の活動に役立ててきました。これまでは、外部より講師をお招きしてご講演をいただく形式をとっておりました。2018年度第1回目の労使研修会の開催にあたっては、JAM電機部会を構成する組織の中で取り組まれている事例について共有や意見交換を行うことも、労使研修会の目的を果たせるであろうとの想いにより、「働き方・労働環境への対応」の事例報告を行うことと致しました。
 テーマは、”旬な”ものとして、<在宅勤務制度>、<定年延長>、<企業内託児所>の3つを選定し、それぞれご担当いただく組織にて、「なぜそれに取り組んだのか」という背景を中心とした報告をご用意いただいております。各労使において、「働き方改革」が進んでいることと想像しますが、「働き方改革」と一言で表現しても取り組みの内容は多種多様であり、事例の共有によりこの改革の一助となりますし、日本における労働人口が減少していく中で、どのように労働者を確保していくかといった課題に対しても、一つのヒントとなると思っております。

●第1回労使研修会「働き方・労働環境への対応事例報告」
 1.在宅勤務制度
 2.65歳定年制
 3.企業内託児所建設

 上記3つのテーマに対し、それぞれ取り組まれた組織の代表の方(労側・使側どちらか)にご報告頂きました。質疑応答では、「この点は、具体的にどう対応しているのか。」といった詳細への質問や、「会社提案に対して労働組合はどのようにアクションしたのか」という労使の対応についての質問があがりました。

●労側情報交換会「春闘関連情報交換」

●使側情報交換会「JAM春闘方針説明」

【参加者】
<労側>24単組・28名 <使側>13企業・15名

 改めまして、報告いただきました方々へ感謝申し上げますとともに、投稿が遅れましたことをお詫びいたします。(記:事務局長 八木佳紀)

2017年度第2回労使研修会

JAM電機部会では,2017年度第2回労使研修会を多摩川精機株式会社さまのご協力のもと,長野県飯田市で開催しました。
今回の労使研修会のテーマは「企業内保障」。生活経済研究所・長野から講師:市村先生をお招きし,安心して働ける企業にするための企業内保障のあり方について学びました。よく保険の設計をする際には社会保険の公的保障を前提に,どれくらいの保険をかけるのかということを考えなければならないシーンがありますが,ここで忘れてはならないのが企業での独自保障(企業内保障)。これは,その会社独自で設計されているため,その会社の労使で周知をしないと外からでは誰にも分かりません。特に死亡時のご家族の立場に立った具体的な申請・支給の手続きまでを考えた周知が必要です。さらに,ここはほっておいても勝手にはよくならない。賃金を上げることはなかなか難しくてももういちど企業内保障を点検し,さらに充実させることが大きな安心と可処分所得を生んでいくことを学びました。さっそく点検しなきゃ!
次の日は多摩川精機株式会社さまを見学し,油量計から始まり,産業を地元に起こすために飯田で会社を設立した歴史から,現代に至るまでの独自のユニークで高い技術に裏打ちされた工場を見学させていただきました。(事務局長 井上信治)

第1回労使研修会

2月6日に第1回労使研修会をJAM本部で開催いたしました。当日は労側30名、使側12名の参加があり、現在ガイドラインが策定され労使共にホットな話題となっている『働き方改革〜同一労働同一賃金』について東京大学 社会科学研究所の水町勇一郎教授をお招きしご講演いただきました。正規といわゆる非正規の差をどのように解消していくのか、現場の課題を見据えながら労使ともに考えていかなければなりません。改めて課題意識を持ち誠実にそして着実に組合員はもちろん働く方々の期待に応え、安心して働ける社会を実現していかなければならないと感じました。参加されたみなさまありがとうございました。共に頑張りましょう。(事務局長 井上信治)

2016年度第2回労使研修会〜新潟

JAM電機部会では2016年8月5日〜6日にかけて労使研修会を行いました。

初日は柏崎刈羽原子力発電所を見学し、東京電力労働組合の方々から原子力発電所の現状について説明を受けるとともに、セキリュリティや安全に対する取り組みについて学びました。

2日目は長岡技術科学大学工学部教授の上村靖司先生から“『ど』ローカルからグローバルへ”というタイトルでご講演を拝聴し、地域のかかける問題の解決や、ものづくりを担う人材の育成などについて大変わかりやすくご説明をいただきました。

労側、使側に別れて行われた意見交換会では有意義な意見交換会が行われ、労側では春闘の要求案の作成に関しての産別の要求と各単組の要求のあり方について率直で本音の議論を行い、来たる次年度の春闘に向けた気持ちを高めていきました。

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労側の意見交換会

上村教授のご講演

上村教授のご講演